前回書きました通り、トップフロントスピーカーを仮設で300mm前方に移動して試聴したところ、良い感触を得まして、本格的に設置位置を変更してみることにしました。
せっかくならと今回、取付け方法には一考を加えることにしました。
スピーカーの位置を前後に移動可能な仕組みとしたのです。
![170312-3.jpg]()
これはパイプの上をスライドさせる事で、前後に最大300mmの調整幅を得られます。
試聴は以下の3箇所で行いました。
![170219-2.jpg]()
1. トップフロントスピーカーを、一番後方(視聴位置寄り)にスライドさせた位置。
ここは従来の設置位置から見て、140mm前方の位置になります。
同時に仰角がちょうど45°の位置でもあります。
仰角45°は、ドルビーが推奨する設置範囲の基準とされる位置となります。
2. 真ん中あたりの位置。
ここが前回仮設で試聴した「300mm前方」の位置相当で、仰角は41°。
3. 前方いっぱいにスライドさせた位置。
従来の試聴位置からは460mm前となり、仰角は38°。
以下結果です。
1.の仰角45°・・やはりこの程度の仰角が、つまり視聴位置から離れた方が、例の「ヘリコプターデモ」のヘリの旋回の前後の移動感が自然になって来ます。
2.の仰角41°・・ヘリの軌跡は、より前方を飛びます。
映画ソフトを試聴すると、前方の空間の高さと密度が上がるように思われます。
これはフロントハイトスピーカーを最初に設置した時の印象に近い感じがしました。
この条件での「ヘリコプターデモ」の聴こえ方のイメージはこうなりました。
旋回の部分、前後方向への移動がはっきりして来ました。
3.の仰角38°・・ヘリの軌跡はもっと遠ざかりますが、ここまでやると後ろ側とのバランスが開き過ぎる気がします。
トップリアスピーカーからのヘリの音は後頭部の上を横切りますが、前方には離れすぎて頭上という感じはなくなります。
さて、従来の設置位置(仰角48°)と比較した今回の試聴結果をまとめますと・・
天井のサウンドエフェクトの定位と音場の広さ(サービスエリア)はトップスピーカーの位置で明確に変わってしまいます。
このために、トップスピーカーの仰角45°は確保すべきだと思います。
これ以上の角度ですと、頭上の音場が狭くなり、前後の移動感と目前から上方までの空間密度も薄くなるように感じました。
もしも新築等で天井埋め込みをお考えなら、仰角45°の前後対称施工をおすすめします。
後では動かせませんのでね。
うちではトップリアスピーカーの位置が壁際であることから動かせず、トップリアと視聴位置を挟んで前後対称に設置していたわけですが、トップフロント側だけでも前方に移動することで、上に書いた要件を改善出来たと感じています。
この前触れた、フロアスピーカーとトップスピーカーの位置関係を横から見た場合の「台形」の歪みが緩和されていることも、音場感に影響すると思っています。下の図の左が以前、右が今回移設した状態の台形イメージです。
![170319-2.jpg]()
以上の試聴の結果から、現在はわかりやすい効果があった、2の仰角41°の位置に決めて使用中です。
ただし、ヘリは本来視聴位置を中心に旋回をするはずが、(前後等分配置であれば)現状の軌跡は前方に偏っています。
これは視聴位置が部屋の後方に位置するため、仕方ないとするところです。
また、映像が展開するのは前方のスクリーンのみですから、スクリーンの外は視聴者の想像と感じ方に任される部分もあり、どこに定位すべきと測れるものでもありません。
しかし、理想の試聴位置はもっと前、サラウンドスピーカーが作るサークルの真ん中に近づくほど条件は良くなるはずです。
一方で、ドルビーの推奨範囲は仰角30°までをOKとしています。
これはフロントとリアのハイトスピーカーの利用を見込んだものと思われますが、ヘリの軌跡はどうなるか、推して知るべしかと思います。
もう1つ、「その1」で、「頭上に定位するはずの音が、それよりもやや後ろ寄りに感じる」と書きました。
これについては、トップスピーカーの位置が変わっても明確な改善は感じられませんでした。
収録音源がそうなのか、あるいは頭上のセンター定位を明確にするための「天井6本」を必要とする問題なのかも知れません。
肝心の「それらしい」ソフトですが、最近の(ちょっと古いけど)手持ちのですと、これですかね。↓
せっかくならと今回、取付け方法には一考を加えることにしました。
スピーカーの位置を前後に移動可能な仕組みとしたのです。


これはパイプの上をスライドさせる事で、前後に最大300mmの調整幅を得られます。
試聴は以下の3箇所で行いました。

1. トップフロントスピーカーを、一番後方(視聴位置寄り)にスライドさせた位置。
ここは従来の設置位置から見て、140mm前方の位置になります。
同時に仰角がちょうど45°の位置でもあります。
仰角45°は、ドルビーが推奨する設置範囲の基準とされる位置となります。
2. 真ん中あたりの位置。
ここが前回仮設で試聴した「300mm前方」の位置相当で、仰角は41°。
3. 前方いっぱいにスライドさせた位置。
従来の試聴位置からは460mm前となり、仰角は38°。
以下結果です。
1.の仰角45°・・やはりこの程度の仰角が、つまり視聴位置から離れた方が、例の「ヘリコプターデモ」のヘリの旋回の前後の移動感が自然になって来ます。
2.の仰角41°・・ヘリの軌跡は、より前方を飛びます。
映画ソフトを試聴すると、前方の空間の高さと密度が上がるように思われます。
これはフロントハイトスピーカーを最初に設置した時の印象に近い感じがしました。
この条件での「ヘリコプターデモ」の聴こえ方のイメージはこうなりました。
旋回の部分、前後方向への移動がはっきりして来ました。
3.の仰角38°・・ヘリの軌跡はもっと遠ざかりますが、ここまでやると後ろ側とのバランスが開き過ぎる気がします。
トップリアスピーカーからのヘリの音は後頭部の上を横切りますが、前方には離れすぎて頭上という感じはなくなります。
さて、従来の設置位置(仰角48°)と比較した今回の試聴結果をまとめますと・・
天井のサウンドエフェクトの定位と音場の広さ(サービスエリア)はトップスピーカーの位置で明確に変わってしまいます。
このために、トップスピーカーの仰角45°は確保すべきだと思います。
これ以上の角度ですと、頭上の音場が狭くなり、前後の移動感と目前から上方までの空間密度も薄くなるように感じました。
もしも新築等で天井埋め込みをお考えなら、仰角45°の前後対称施工をおすすめします。
後では動かせませんのでね。
うちではトップリアスピーカーの位置が壁際であることから動かせず、トップリアと視聴位置を挟んで前後対称に設置していたわけですが、トップフロント側だけでも前方に移動することで、上に書いた要件を改善出来たと感じています。
この前触れた、フロアスピーカーとトップスピーカーの位置関係を横から見た場合の「台形」の歪みが緩和されていることも、音場感に影響すると思っています。下の図の左が以前、右が今回移設した状態の台形イメージです。


以上の試聴の結果から、現在はわかりやすい効果があった、2の仰角41°の位置に決めて使用中です。
ただし、ヘリは本来視聴位置を中心に旋回をするはずが、(前後等分配置であれば)現状の軌跡は前方に偏っています。
これは視聴位置が部屋の後方に位置するため、仕方ないとするところです。
また、映像が展開するのは前方のスクリーンのみですから、スクリーンの外は視聴者の想像と感じ方に任される部分もあり、どこに定位すべきと測れるものでもありません。
しかし、理想の試聴位置はもっと前、サラウンドスピーカーが作るサークルの真ん中に近づくほど条件は良くなるはずです。
一方で、ドルビーの推奨範囲は仰角30°までをOKとしています。
これはフロントとリアのハイトスピーカーの利用を見込んだものと思われますが、ヘリの軌跡はどうなるか、推して知るべしかと思います。
もう1つ、「その1」で、「頭上に定位するはずの音が、それよりもやや後ろ寄りに感じる」と書きました。
これについては、トップスピーカーの位置が変わっても明確な改善は感じられませんでした。
収録音源がそうなのか、あるいは頭上のセンター定位を明確にするための「天井6本」を必要とする問題なのかも知れません。
肝心の「それらしい」ソフトですが、最近の(ちょっと古いけど)手持ちのですと、これですかね。↓