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5.2.4chへの本格移行。その1

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個人的なサラウンドスピーカーの構成と配置の過去の変遷としましては、5.1、6.1、7.1、9.1、11.2と経験をしてきました。(こういうのをサラウンドジャンキーと言うのでしょう・・またはサラウンド馬鹿w)

AVアンプをSC-LX78に替えて以降、スピーカー配置は2転3転しました。・・まあ好きでやったのですが。

そもそも、当初から5.2.4chがベストであろうという予想は出来ました。
それを躊躇させたのは、今までに構築したものを外すという事です。

パイオニアのAVアンプでは、フロントハイトSPはもちろん、サラウンドバックSPを同時使用することが出来ません。
11.2chまで経験しておきながら、ベースは一気に5.2chに削るかたちになるのです。
それに最近ではようやく、7.1chのソフトも珍しくなくなりました。

しかし、ドルビーアトモスの再生を軸に、あるいはドルビーサラウンドの実用性を考えますと、過去の流れの延長では無く、新たなスピーカー配置への転換が必要だと思いました。

150301-2.jpgそれにベースの5.2ch。これの基本再生の実力・・パイオニアならではと思われるここに(次回以降で触れます)納得できた事もあって、5.2.4ch配置への本格移行を決定しました。

そして、やるからには出来る限り推奨位置での配置とすることにしました。

その理由はあります。
ドルビーアトモスは従来の平面的な表現に加えて、上下の空間が加わりますが、各スピーカーの距離はAVアンプ側で把握出来ても、高さ、角度など、どこにあるかまでは把握できません。

各スピーカーが推奨される位置に置かれた状態でこそ、正しいサラウンド音場が生成出来るはずなのです。(ただし、これには後で紹介する対処方法のレポートがあるのです)

150125-2.jpgこれが以前紹介したテスト時のもの。
トップフロントSPはトップミドルSPの位置のままでした。

150301-1.jpgそして変更後。トップフロントSPとトップリアSPの間隔は1.9m。
視聴位置からは前後均等に95cmの位置です。

実はこの前後位置の間隔はドルビーの推奨配置から見て、ほぼ「最小限」なのです。

下の図面で説明します。
これはドルビーの推奨する天井スピーカーの配置範囲を、うちの部屋に照らしたものです。
150301-3.jpg

これを見ると、天井スピーカーの前後配置の間隔は、実際にはもっと前後に広くなっても良いのです。
しかし、うちではトップリアは後ろの壁との関係で物理的に無理なのです。
(トップリアは壁と天井との隅に近過ぎないように、多少離した位置にしてあります。)

あまり触れられませんが、ここが天井スピーカー配置の障壁の1つと言えます。

それは視聴位置次第では天井に4本は物理的に無理だということですね。
視聴位置が後ろの壁に近い、あるいは壁にくっついているような環境が、実は多いと思われます。

・・個々の環境ごとに考えられる障壁と疑問、それに答えるレポート、これが最近紹介されました。

他ならぬパイオニアのホームページで公開されている、
「実験Dolby Atmos ~試してわかった、スピーカーシステム使いこなし術~」
こちらがそうです。

これは、メーカーとしての責任を果たしている有用なレポートであり、拍手ものです。

次回以降の記事内容として、こちらの図面を予告で挙げておきます。

150301-4.jpg




今回、天井スピーカーに使用したケーブルは、ゾノトーンの「SP-330 Meister」です。
ZONOTONE SP-330MEISTER/BL(ブルー・1M) スピーカーケーブル(1m単位で切り売り可能です) ...



『アトモスなんぞはいらん』という人にも、バーチャル11.1chの実力でおすすめします。
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5.2.4chへの本格移行。その2

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パイオニアのAVアンプでは、天井スピーカーを4本使用する場合、5.2.4(5.1.4)chという配置しか選択できません。
天井スピーカーを別に考えると、フロントハイトスピーカーはもちろん、サラウンドバックスピーカーを捨てて、素の5.2(5.1)ch配置に戻すという事です。
自身がそれをなぜ納得させたのか、ということを含めて書いています。

前回記事の後半では、天井スピーカーの配置と本数は、部屋の大きさによる視聴位置で決まるということを書きました。

そうすると天井4本設置というのは思いの他、障壁が大きいと言えます。
前後位置の関係で言いますと、うちではかろうじて推奨位置に収まっているのはラッキーです。

では、5.2.4を天井から見た配置はどうなるか。
それが前回貼っておいたこの図面です。

150301-4.jpg

トップフロントスピーカーとトップリアスピーカーの振り分けは、視聴位置からそれぞれ95センチ。
横方向はフロントスピーカーの幅に合わせています。

この横方向の位置、これをもっと外側に配置したらどうなるか?
試してみましたが、外になるほどあまり良くないという結果でした。
これはまた記事にします。

フロア置きとした5.2ch分の配置で、少々気になるのがサラウンドスピーカーのiQ7が真横にあるということです。
パイオニアの指定は120度なものですから・・。
実は僕自身、過去のサラウンドスピーカーの配置においてもサラウンドスピーカーの真横設置というのは経験したことがありませんでした。

懸念点は、これで後ろに音が回るのか?ということでした。
これは、意外にも大丈夫でした。

「真後ろ」という表現からは多少落ちますが十分に「後方」から音が来ます。来てます。
それに、音の定位と左右への移動感がシャープで良いです。

これが実は5.1chの利点なのです。

7.1ch配置の場合、5.1chのサラウンド音声は斜め後方に配置するように、サラウンドスピーカーとサラウンドバックスピーカーに振り分けて、いわばファントムで定位させます。
なので、音像がぼやけてシャープな定位感が損なわれるという訳なのです。

5.1chの場合はサラウンド音源は左右各1箇所な訳ですので、この点では有利です。

そもそも、5.2.4chでドルビーアトモスとドルビーサラウンドの再生を前提にすると、個々の視聴環境によっては、無理にサラウンドバックスピーカーにこだわる必要は無いと思えます。
ここはまた記事で書きます。

今後、それでも一応サラウンドスピーカーは出来るだけ120度の位置に近づけるため、オーディオラックを縦型に交換することを考えています。
ラックを変えた場合のスピーカー位置が赤の点線の位置で、105度程度には収まるということです。

ついでなので、家庭用のドルビーアトモス・・今後を展開の予想と理想を含めた図面を挙げておきましょう。次以降の記事のヒントです。

150315-1.jpg



今週、ようやく対応ソフトの第5弾のリリースです。
1月以来?・・長い。
内容次第(音響)ですが、次回触れてみます。
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ドルビーアトモス収録?↓これはノーマークでした。



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5.2.4chの先。その1

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前回の記事に貼っておいた図面について説明しましょう。

ドルビーアトモスの家庭用における、スピーカー配置の規格は最大で24.1.10chであるということ事です。

つまり、
フロア設置のスピーカーは、視聴位置を中心に15度で等分配置をして24本
サブウーファーは1ch分。(2本使用はAVアンプ側の仕様によるもの)
そして、天井スピーカーを5組10本。

この規格の配置の一部を、うちの部屋に落とし込んだのがこの図面です。
現実に今あるスピーカーは実線で、それ以外の規格上のスピーカーは点線です。
赤い塗りつぶしは後で触れます。

150315-1.jpg


では個々に見て行きます。

・フロア設置のスピーカーは24本!?

まず、スピーカー24本・・これはいくらなんでも不可能だろうというのが、通常の感想かと思います。

しかし、ここから見るべき点は他にあります。
僕のこれまでの体験を通して感じた事から、以下を指摘します。

つまり、この24本配置の縮小版が、現状の5.1.4chあるいは7.1.4chであるのか?ということです。

赤に塗りつぶしたスピーカーがある正面から60度あたりの位置・・フロントスピーカーとサラウンドスピーカーの間は、全体から見て相対的に離れており、ここを埋めるスピーカー設定がありません
ここは従来のフロントワイドスピーカーに相当する位置です。

個人的には7.1.4または7.1.2配置であっても、サラウンドバックスピーカーよりもこちらの方が効くように思います。
ここはオーディシーDSXで設定されている、フロントワイドスピーカーの有用性と同じ考えです。

しかし現行の国産AVアンプでは、フロントワイドスピーカーをドルビーアトモスの再生には使用出来ないはずだと認識しています。

150329-1.jpg今までの経験上、ドルビーアトモス ホームの再生時にはこのあたりの空間から前方の上にかけて(赤丸部分)音場の希薄さを感じてやや物足りません。

それはまた、後方から前方へ抜ける高い位置での移動音が、このあたりで途切れてしまう様にも感じます。

ここが個人的に、ドルビーアトモス ホームの現状での弱点だと思っています。

次回へ続きます。



追記・・

そうでした、しばらくぶりのBDソフト「エクスペンダブルズ3」の感想に触れる予定でした。
イメージ通り、アトモスの効果は解りやすい映画です。そういう音が天井スピーカーに良く入っているという印象です。

ただ、上に書いた弱点・・今までに5本のソフトを視聴して来て、それが更に決定的なものだと知る事になりました。
一方でやはり、視聴位置の頭上斜め横からリアへの音場は充実しています。
うちで聴くアトモス ホームの傾向は、どうもそういうリア偏重型サラウンドなんです。


あともう1つ、こちらのアンケートをご覧になったでしょうか?
こちらはAV Watchさんの読者アンケートです。

僕も回答しましたが、回答数1100余りの内、ドルビーアトモス実践者はどの程度だったと思いますか?

なんと・・・33人。

3%しか、いないんです。

33人くらいなら、ネットや雑誌等で特定可能なくらいの人数ですね。

うーん、3%ですか。
3%ねえ・・・3パーセントかあ。

3パーセントぉ!?




こちらの準備を考えています。↓



TAOC MSR-4S-DB タオック AVラック

5.2.4chの先。その2

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今回も前回からの続きで、この図面を元に書いています。

150315-1.jpg
これはドルビーアトモス ホームに設定されるスピーカー構成が、最大24.1.10chであることを元にした図面を自室に落とし込んだものです。

実践者が3パーセント以下である中、こんな記事に需要があるかどうかと思いながら書きました。

なので、下まで全部読んだなら大したものです。(笑)


・天井(トップ)スピーカーは5組10本?

この図面には6本しか書いていませんが、理由があります。
この6本の前後にそれぞれ2本が追加されて10本となるわけですが・・

まず、トップリアの後方に「リアハイトスピーカー」の入る余地がありません。
これは視聴位置の関係で物理的に無理だということです。

別の見方をすれば、7.1.2または7.1.4の場合では、サラウンドバックスピーカーとリアハイトスピーカーは、ほとんど位置がダブってしまいます。
7.1chベースですと、リア側は音源過多であるかも知れません。

いずれにしても、リアハイトスピーカーの設置は僕の部屋では出来ません。(必要がありません)

では前側、「フロントハイトスピーカー」はどうか?
この図面に書かなかった訳は、そもそもトップスピーカー自体の稼働率が少ないゆえ、天井スピーカーよりも重視すべきは、フロア設置スピーカーの方だろうという考えがあったからです。

しかし、それがそうでも無さそうだというヒントをこちらのレポートで見つけました。
こちらはStereo Sound ONLINEの藤原陽祐さんのレポートで、「5.1.4+2ch」という配置を実践されています。
やはりプロ。しっかり向き合っている方がいます。

これは正に、前回書いた「弱点」を改善する突破口となるかも知れません。
これにはぜひチャレンジしてみようと思います。(今後の展開次第で、記事になるかも)

ところで、図面を見てあることに気付かないでしょうか?
つまり、天井スピーカーとフロア設置スピーカーとのバランスにおいて、やはり視聴位置は部屋のセンター寄りで設定するのが望ましいのではないかと・・。


・以後期待するスピーカー配置

まとめになりますが、キワードは均等配置だと思っています。

5.1chベースの場合では・・
サラウンドスピーカーの位置はセオリー通り120度付近に置く。
視聴位置を取り囲むスピーカーのサークルを考えれば、おのずとその角度が均等配置となります。

7.1chベースの場合では・・
縦長の部屋で視聴位置が後ろ寄りの場合、リア偏重なサラウンドに感じるかも知れません。
可能ならば視聴位置を部屋の中心に近づけて(真ん中は音響的にいけませんが)フロントスピーカーとサラウンドスピーカー間の角度を狭める事です。

では個人的に予想、想定する配置はどうか?
もっともこれは、AVアンプ側での仕様の追加が必要ですが・・

現行の7.1chベースから、フロントワイドスピーカーを加えた9.1chベースで、最大9.1.4chが使えるようになった場合の配置を想定しますと・・

フロア設置のスピーカー配置はおおよそ図面の通りです。

フロントワイドスピーカーを加えると、サラウンドスピーカーの位置は均等配置を考えて、あえて視聴位置の真横から後方に下げます。
この場合、サラウンドバックスピーカーの有無にはこだわりませんが、僕の自室では積極的に「有り」を選ぶほどではありません。

天井スピーカーの数と配置は・・
これは正直、真上を含めた6本・・これか、これ以上必要かどうかも判りません。
これに関しては、上に書いた「プラス2ch」を試せば判ってくるかも知れません。

記事は以上です。


さて、例の目の上のたんこぶ、DTS:Xの発表が遅れているようです。
所有のAVアンプに対応の可否を含めて、どうなるのか未ださっぱり判りません。

しかし、いい加減そろそろでしょう。
次回はこれについて触れられるかも知れませんが、その内容によっては僕は「もの凄い空回り」で「1人アトモス祭り」を演じたことになるのでしょうかね。(笑)

正に人柱とはこういうものかと。



※記事タイトルに5.2.4chと書いていますが、一部のAVアンプの機能上の呼称で、正式には5.1.4chです。



デノンのAVR-X7200WA。↓これに続く発表を待っている人がいると思うのですが・・


ドルビーアトモス ホームの正体。

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今回の記事は、自業自得の自爆記事です。

未体験の人が参考とされる場合には、あくまでも個人の感想です。話半分と思って下さい。
それに管理人は少々理性を失った感があります。

あまりに問題ありの内容となっていますから、期間限定での公開とします。 
皆さんの反応を見させていただきますが、期限は18日までで考えています。

4月18日追記:期間限定公開を解除しました。

昨年秋にテイクオフした、家庭用ドルビーアトモス搭載のAVアンプは、これまで十分な補給も受けられないまま、DTS:Xの発表という事態を受け、その全機が撃墜され、パイオニア機は消息不明。国内で生き残ったのは最後発の2機のハイエンドのみ・・という、惨たんたる結果になりました。

華々しく登場した、革新的という触れ込みのサラウンドフォーマット搭載AVアンプも、その賞味期限はこの秋までということになりましたから、大枚はたいて購入したオーナーは、たまったものじゃあないです。

パンを買うのとは、訳が違いますからね。

かく言う僕も少し前まで、DTS:X云々は仕方がないと言ってきました。

ドルビーアトモス ホームが確固たる地位で、どんと構えていたならば、DTSのそのお手並み拝見というくらいの余裕もあるだろうと思いました。

しかし今のドルビーアトモス ホームは、残念ながらそういう代物でないです。

まずは冒頭で「補給」と比喩した、ソフトの供給状況・・・

ご存知の通り国内BDソフトは現在6本しか無いのです。
このペースだと年内20本に届くのですか?

せめて何らかのかたちで、デモディスクの配布くらいと思うのですが、それすらもありませんから、盛り上げようとする機運が今ひとつ感じられない。
(DTSの件や次世代ディスクの事を見越しての事でしょうか)

そして物理的障壁を乗り越え、天井スピーカー4本のフルシステムで聴いた、肝心のそのパフォーマンス・・・

立ち上げ前から映画館のそれと混同させて、同等の効果を家庭で再現できるなどと言われていました。
しかしその実は、家庭用システムに十分落とし込めていません。

スピーカーの数と配置の問題、視聴位置と部屋の形状に関わる天井スピーカーの配置の問題。
これらの点でどうなのかと。

厳しすぎますか?

ただでさえ、障壁の高い天井スピーカーの設置を実現できるユーザーは、わずかに3パーセント以下のようです。
その恩恵として求めるものとすれば、それ相応であるべきと思います。

具体的には、まあ色々と取り上げたいのは山々です。
しかし下書きを書いてるうちに、段々と自分の卑屈さを発表するようなものだと思って来ました。

とにかく、現状の設定ではアトモスのサウンドデザインを家庭で再現出来ているとは思えません。

あえて爆弾を投下します。

ドルビーアトモス ホームの正体は、アップミックスである「ドルビーサラウンド」・・こちらの方。
そっちがメインの機能で、アトモスの方はと言えば簡易再生ですね。表に出る方が逆なんですよ。

僕がちょい聴きでそう言っているわけでないのは、過去の記事から察して下さい。
それに直前まで最善のセッティングを模索していました。

例の「プラス2ch」も試しました。
それが有効であったと言うことは・・です。そこまでを含めての感想です。

これは巨神兵と同じですよ。出すのが早かったのか?
こっちはこっちで、飛びつくのが1年、いやDTS:Xの件を見越して2年は早かった。

まったく不覚を取ったということです。

この半年あまり、新らしいものの立ち上げを体験し、テストやセッティングなど楽しんだのは事実でした。
濃い半年でした。しかし、討ち死ですね。

この趣味も20年以上になりますけれども、ここまで呆然自失となった事も無かったです。



今後ですか。

最新のスピーカー配置図を更新します。残骸としてその記事を残し、けじめをつけます。

そのあとは、消息不明機のその後を見届けたのち・・何を?って、別の何かに興味を向けたほうが良いのかも知れません。

5.2.4chまとめ。その1

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「自分のシステムの何かがおかしいんじゃあないか?」

そんな事まで考えてみました。

例えば、実はドルビーアトモスの再生になっていなかったとか?・・・なこたあ無い。

ではまさか、再生側のBDプレーヤー、アズール751BDのせいなのか?
そう思って、いつもはディスクの再生をほとんどしない、BDレコーダーの方で再生してみたところ・・!?
・・やけに元気があって、サラウンドが程よく散らばる??
まさかそんな!!・・・一瞬青くなり、アズール751BDの方で再度再生・・。

何のことはない、入力レベルの違いでした。
BDレコーダーの方がプラス3dbとなっていまして、この差なのでした。

あー良かったあ。
「BDプレーヤーのせいでした」なんて事だったら、皆さんにホント顔向け出来ないところでした。

いや、良くはない。良くはないです。

150418-6.jpg天井4本のフルシステムを組んだ以上、この苦労は何で報われるのか。

あるいは「天井スピーカーの設置をDIYで」という体験のための提案だったのか?

DTS:Xも天井スピーカー有りきに、こだわらない方向の様子です。
スピーカー配置も特に規定はされないとか。
さては、オブジェクトベースのサラウンドは家庭用での再生に無理があると解っていての展開かも知れません。

では家庭用のアトモスは、まったく無駄な提案であったのか?
そうではないと思います。スピーカーの数の問題ではないでしょうか。

現にフランス、トリノフ・オーディオの「アルチチュード32」というモンスター級AVプリアンプが存在し、グレードによって16chから32chに対応するそうです。
再生機器として十分受け皿となり得るものが製品化されているという事実があります。
しかしこれが45万円からでは無く、450万円からなので現実的でないのは確かですけれども。

将来、一般家庭用のオブジェクトベースサラウンドは、スピーカーの数を増やし難いという実情を踏まえて、今のものとは違う別の再生方法にシフトしないと、浸透するか疑問です。

DTS:Xの発表以降、個人的にはアディショナルタイムに入ったような気分でもあります。
今後は消化試合です。
シーズン早晩、降格が決定的になりましたから。(笑)

アトモス関連の記事は今回と次くらいで、きりにしたいと思います。

これまでの試行錯誤のまとめとして、現時点でのスピーカー配置図を更新しました。
右のサムネイルも入れ替えてあります。

150412-1.jpg


150418-1.jpg大きな変更点として、真横にあったサラウンドスピーカーを斜め後ろに下げるため、オーディオラックを縦型に入れ替えました。

ラックはタオックのMSR-4S-DBです。

150418-3.jpgちょうどスピーカー1本分後方に移動出来たため、サラウンドスピーカーの角度は104度となりました。
オーソドックスな5.1ch配置への回帰です。

真横設置であっても、サラウンドは後ろから聴こえましたが、後頭部に張り付いている感じでした。

これで後方への奥行きが出ます。

天井スピーカー4本の配置は以前の記事の通りです。

150412-2.jpg

これを見てみますと、部屋の真ん中から後ろ寄りの視聴位置を中心に天井スピーカーを均等配置しますと、必然的に部屋の後方よりに配置されて、前方が空きます。
このせいなのか、前方の左右から上方向にかけて、音が寂しいというのは以前に書きました。

150418-5.jpgそれで、一応手を打ってみたことは前回触れました。
この画像に見えています。
例のプラス2chです。

それなりの効果がありましたので、詳細は次回書きます。


そもそも天井スピーカーなど無理で、『アトモスなんぞ最初から眼中に無い』そう言う人がSC-LX58、78、88の購入をお考えであれば、SC-LXシリーズの5.1chは侮れないという話も次回で。


お知らせ。
前回の記事では多くの方々に評価と激励をいただき、ありがとうございます。
皆さんのご意向を汲み、記事の期限公開を解除することにいたしました。


そろそろ、あのゼロ・グラビティの発売があります。
ここまでをファースト・シーズンと個人的には決めてしまいます。

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5.2.4chまとめ。 完

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今日は5.1で「サラウンドの日」なはずでしたが、年々しぼんでいますかね。

奇しくも、5.2.4ch(5.1.4ch)すなわち「ドルビーアトモス ホーム」に触れる記事の、これが最後です。

天井スピーカーが4本設置であっても、アップミックスの「ドルビーサラウンド」までは使えますが、アトモス収録ソフトの再生では役不足であり、せいぜい従来サラウンドとの雰囲気の違いを表現する程度に留まっています。

これが、僕が素直に感じるところでした。

これを改善するカギの1つとして、5.2.4プラス2chという方法(過去記事で触れています)を試しました。

これが、前の記事でも書いていました、「前方の左右から上方向にかけての音が寂しい」という事象に起因する前後のつながりの解消と、前方の音場の密度を高める対策となり得るのか?・・

その方法です。

150501-1.jpgまず、フロントハイトスピーカーを追加します。これがプラス2chです。
そして、トップミドルスピーカーと同じ音をそこで鳴らすのです。

スピーカーは、古いものを引っ張り出しました。ボーズの100Jです。

150501-2.jpgスピーカー出力は、プリアウトから外部アンプを経由します。
外部アンプにはこういうものを使用しました。
知る人ぞ知る中華デジタルアンプ、Lepai LP-2020Aです。

選択理由?安価だからです。テストですし、その一択です。

そして普段と違うメモリーポジションでMCACCを掛けます。
LP-2020Aのボリューム位置は14時位です。

MCACCの設定後のスピーカー距離は、トップミドルスピーカーの位置と同じままでした。
両者の中間を取って、とはならないようです。

そして聴いてみた印象は・・

まんまフロントハイトスピーカーを追加したような印象はあります。
確かに音場を埋めるという役目は果たしています。
この事から天井スピーカーは、やはり6本必要なのか?とも思います。

しかし、この方法では音源が単に分かれるので、定位感はボヤケます。

それと問題は、トップミドルとフロントハイト両者から出る音のタイムアライメントを調整しようにも、出来ないという事です。
それは耳に届くタイミングの違いを生じ、違和感(モヤモヤ)を感じてしまいます。
僕の場合これがだめでした。

では現状の5.2.4chで、あと出来る事は何か?

考えていた折に、ついに発売となったのがあの「ゼロ・グラビティ」です。

これは、アトモスどうのこうのという文句を付ける意味が不要なソフトでした。
間違いなく現時点で「ベスト・オブ・ドルビーアトモス」な、映画ソフトでしょう。

そう言う理由は、元々のサウンドデザインの出来が違うという事、それに誰も知り得ない非日常の360°空間を描いている点にあります。

この映画の「音」の移動表現は普段の生活の延長上には無く、スクリーンの外を飛んでいる飛行機やヘリコプターの軌跡を想像で補完するような事が出来ないのです。
そういう意味で、アトモスに合っていると個人的には思いました。

裏を返せば、他の映画ソフトで映像と音のシンクロで不満が生じるのは、動きをある程度知っているから。
「この映像にこの音がついて来ないと」という部分で粗が見えやすいという訳です。

だから普通の映画ソフトに関しては「家庭用アトモスはこんなものだ」という妥協点を低く設定すべきと思いました。
まあ、あんまり「クソ真面目にこうだ」という見方、聴き方をする事でも無いのだと。

一方で、ソフトの出来自体は今後に当然、期待はします。

現時点でのスピーカー配置、これは5.1.4chがベストな配置と思います。

そして可能な限り、推奨位置で配置することです。
現行の国産AVアンプでは、ヤマハの一部モデルを除いて、スピーカーの配置角度までは検知出来ていないからです。

そうすると必然的に、視聴位置は部屋の後ろ寄りでは無く中央寄りになり、天井スピーカーの配置の中心、イコール視聴位置ですが、それをベースの5.1ch配置の中心に近付けることになります。
理想的にはそういうことです。
つまり、天井スピーカーが、部屋の後方に偏らないようにするのです。

これが、頭上を左右にあるいは前後に抜ける音の、定位の曖昧さを軽減するカギだろうと思います。

AVアンプの機種によっては7.1.4chが可能と思いますが、12畳を超えるような大きさの部屋を除いて、サラウンドバックの追加は後方の音源過多な状況を作り、リア偏重なサラウンドに感じるのでは、と思います。

現状の5.2.4ch(5.1.4ch)で、あと出来る事は何か?に、戻ります。

天井スピーカーのバランス調整には(音量や距離設定、場合によってはトップミドルSPをやや前寄りに移すか)考えられるポイントがあります。

しかしこれらは公開することは無いと思います。
せめてもの先行者特権と言うものです。(笑)
あとはしれーっとやります。やらないかも知れません。


ところで、この秋に登場するという新型AVアンプでは、ドルビーアトモス関連で新たなトピック、テコ入れが有るのでしょうか?
あるいはDTX:Xの搭載だけなのでしょうか?

DTS:Xは、天井スピーカーありきにこだわらないようです。
なので、天井にスピーカーを取り付けるという人が増えることは、そう無いでしょうね。
ひょっとして、天井スピーカーもここ数年で消えて行く運命でしょうか?

新型AVアンプの注目はヤマハ。シネマDSPとアトモスの掛けあわせで来る可能性があります。
そうなったら、「強い」と思います。

しかし、それでも秋10月ごろの登場?・・これではアディショナルタイム、長いですね。
あるいはメーカーによっては前倒しで、夏場に登場があるのか?

残念ですが、どちらにしても僕は関知しません。(出来ませんし、もう知らん)



ブログ自体は、ぼちぼちやります。

次はSC-LX78のハンドリングレポートでも書きます。
今この期に及んでの、です。


※「5.2.4chまとめ。その1」は、カテゴリー「スピーカー配置図」にあります。


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BDP-LX58 vs. Azur751BD vs. BDP-LX88

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オーディオ・ビジュアル・・どちらかと言うとシアター派の皆さんは、単体のCDプレーヤーをお持ちでしょうか?

ブルーレイディスクプレーヤー、もしくはブルーレイレコーダーなどでCDの再生を兼用している方も多いと思われます。かく言う僕もそうです。

やはり単体の専用機の方が、音は良いのだろうけど。という思いを持ちつつも・・です。

そんな訳で、以前からパイオニアのSACDプレーヤー、PD-70に興味を持っていました。
以前の記事で試聴記を書いています。)

150514-1.jpgそれと同時に、現在所有するユニバーサルプレーヤー、ケンブリッジ・オーディオのAzur751BDとのCD再生の音質、能力の差はどうなのだろうか?と思っていました。


また一方で、シアターユースを見据えますと、AVアンプとの連携で更なる音質、画質の補強が期待できるパイオニアのBDプレーヤー、BDP-LX58も気になる存在です。

そんな折、依頼をしておいたBDP-LX58の試聴機が入ったとの連絡を、地元T電機から受けました。

そこで、BDP-LX58、PD-70、そして自身のAzur751BDを持ち込んで、三つ巴の2ch試聴をお願いしたのです。

・・したのですが、予想に反してと言いますか、Bライファーにはおまけの余興的存在なのですが・・あのBDP-LX88も一緒に用意されていまして、図らずも四つ巴?の比較試聴となりました。


さて、その試聴環境としましては、スピーカーに、KEF Q700 (Version UP)。
アンプはエソテリックのデジタルアンプ・・これは僕の守備範囲の銘柄、ブランドではありませんで、型番は失念しております。
この構成で、各プレーヤーとRCAピンケーブルをつなぎ替え、持参のCDでの試聴をさせてもらいました。


まずは、試聴順にBDP-LX58から。



音出し直後、最初にスピーカーのQ700 (Version UP)はこんなに変わっているんですかと、販売員N氏に聞いてしまいました。
確かに僕の所有する旧バージョンからは、多少メリハリ基調の音にはなっていると言うのですが・・。

・・そうなんです。

BDP-LX58の2ch再生の音は、高音はキラキラはっきりと、低音はどんどんと、上と下が強調されています。
音像は前に出てくるタイプです。

聴き慣れたCDで、音調がまったく違ったのです。


では、所有のケンブリッジオーディオAzur751BDに切り替えると・・

ああ、これです、この音でした。いつも聴いているのは。
やはりBDP-LX58とは、まったく違う趣きの音造りなのでした。

Azur751BD音調は誇張した感じのない、ナチュラル傾向。
かと言って無味無臭でもソフト過ぎでもなく、良い音を再生するという感じ。です。
音像はスピーカーと同列か、やや後ろに定位します。

N氏は、音楽の再生の品位はこちらにあると言います。


次にスペシャルゲスト、BDP-LX88

アナログ2chの音も、非常に評価が高いようですね。

!?・・音調はLX58を更に上回るメリハリ型。
原音をより忠実に・・と言えばそうなのか?
持ち前の表現力の差?

ここからは次回につづきます。



前回の予告と違ってしまいましたが、記憶の確かなうちにこの記事アップしたいと思ったからです。
ご了解を。



ケンブリッジ・オーディオ(Cambridge Audio)の、Azur751BDの後継機はAzur752BDです。
OPPOの人気の影に、すっかり隠れてしまっていますけれど・・。

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BDP-LX88 vs. PD-70 vs. BDP-LX58 vs. Azur751BD

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BDP-LX88の2ch再生・・音調はBDP-LX58を更に上回るメリハリ型・・。

これは意外でした。LX58を更に誇張した感じの音質でした。
デノンほどでは無いはずですが、個人的に評するとこれは、ゴリゴリではないか?と。
良く言えば、音の輪郭をさらに良く描き出しているのか?


そして、ここで同じパイオニア製のSACDプレーヤーである、PD-70



以前視聴した時の感想はこうでした。
出てくる音調はとてもナチュラルです。
音像はやや奥気味に広がります。
押し出しの強いデノン機とは好対照です。
音調はクールな方でしょう。

今回改めて聴き比べた音質、実はBDP-LX58の方に近いのです。
しかし、品位は専用プレーヤーであるPD-70が、わずかに上回るようで、音像に高さが出ます。

僕にはPD-70やBDP-LX58の方が、LX88よりも聴き疲れのしない音調に感じました。


そして再び、Cambridge Audio Azur751BD(当時の実売14万8000円程、後継機の型番は752BD)の音質確認を。

PD-70はナチュラルで音像は奥気味と書きました。
Azur751BDのそれは、趣きの異なるナチュラルサウンドであり、音像も更に奥気味に広がります。
国産と違う、英国メーカー独自の音楽的チューニングなのでしょうか。

販売員N氏は、『LX88と比べてこちらを選ぶ人が居ておかしくないです』と言いますし、合わせるアンプも20万円クラス以上との組み合わせで十分使えるとのことです。
(普段の付き合いから、既納客向けのお世辞では無いと思います。汗)


総評です。

意外にもと言うか、ユニバーサルプレーヤーの割にはAzur751BDが良い音でした。

そして取捨選択をするとすれば、シアターユースを考えてBDP-LX58。
Azur751BDに比べて、メリハリ基調の音質は映画では生きると思います。

PD-70とBDP-LX58の同時所有は音質が被ってしまいますので、買い物としてはもったいないかも知れません。

Azur751BDは、CDやSACD再生専用として残す価値があります。

仮に単品のCDプレーヤーを購入するなら、まったく違うテイスト、あるいはこの上のクラスを選ぶ方が良い買い物だろうと思います。(まあAzur751BDのままで良いのです)

BDP-LX88は、ちょっと違った位置づけにありまして、なんとも。
(悪い意味では無く、個人的判断の土俵には上がって来ないです。)


ついでの映像比較

BDP-LX58とAzur751BDの映像も比べました。

LX58はデフォルトモード、751BDの方は自身で多少のイコライジングをしてあり、素の比較ではありませんが、LX58はコントラストが効いて明るく、滑らかな質感にアドバンテージが期待出来ると見ました。


おまけ

150517-1.jpgAzur751BDは、ピュアダイレクトを選択した方が(映像回路と本体表示を消した状態)音はさらに良いです。

ホコリと傷防止のために、このようなフェルトを乗せていたのですが、こういう物は無い方が良いようです。
音がわずかにシャッキリする様に思います。



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新型AVアンプ、各社リリース間近か?

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例のごとく対応の早いオンキヨーから、DTS:Xに対応したAVアンプが発表されましたね。

DTS:X搭載を控えているお陰で、現行機種が買い控えられているとか、いないとか。
だから他のメーカーも、現行モデルの生産を早めに切上げ、新型の発表を幾らか前倒して来るかも知れません。

ただ一方で、ドルビーアトモスにもDTS:Xにもスピーカー配置の問題のハードルが高すぎて『どうでも良い』『こだわらない』という考えの人も大勢いらっしゃると思います。

そういう人たちがAVアンプの買い替えタイミングで考えた場合、「DTS:X非対応の2014年モデル」は非常にお得に購入する事が出来ると思うのです。

AVアンプの「2014年モデル」ミドルクラス以上は、捨て駒にされたドルビーアトモス専用機でもあります。(AVアンプ黒歴史の遺物)

僕が所有するパイオニアのSC-LX78、その仲間LX88、LX58などはそろそろ新型への切り替えがありそうです。
このタイミングで叩き買いをしてみましょう。

ただ、時間的にあんまり粘ると品物自体が無くなる可能性がありますので、発表されたら直ぐか、もう動くべきかと思いますが。

この手の型落ち問題について、当然のごとくメーカーから既納客へのフォローなどありません。
しれーっと、新型出します告知をするだけですし、メディアにとっても捨て駒の存在は過去の事にしか過ぎません。

せいぜい大手ショップが「旧モデル買い取り額大幅アップセール」を打つことが唯一のフォロー、還元なのでしょう。
僕個人は残債を残したまま、2重ローンなどは考えられませんし、地方のショップではそんなセール(メーカーの協力)はまず無いでしょう。

だから僕に代わって「2014モデル」の叩き買いをやって下さい。(笑)


ところで、あえて書きますと、今年の新型AVアンプの注目点・・
実現されるか疑問ですが、以下の通りです。

・新たなスピーカー配置の提案があるか。

現状の問題点、改善点が無いはずはありません。
しかし、ドルビーとの間のライセンスの問題で実現はどうでしょう。

・ヤマハがアトモスとシネマDSPを掛けあわせて来るか。
 
ドルビーアトモスは、どのAVアンプでもストレートデコードでしか再生出来ない仕組みです。
バーチャルスピーカーも使えません。
「ストレートデコード」というのは余程のパワー、スピーカーの質、環境などが揃ったハイエンドなシステム以外では、ほとんどの場合「物足りない」ものです。

そこでヤマハのシネマDSPとの掛けあわせです。
家庭では足りていない映画館のようなスピーカー配置空間を再現して、全く別のアトモスを聴かせる可能性が有ります。(シネマDSPの好き嫌いはまた別の話ですが)

・AVアンプ側ではありませんが、DTS:Xのソフトがバンバン出るのか?

これはもう具体的ソフトが明らかになっていますね。
意外とドルビーより対応が速そうな感じはあります。


さて、次回からはSC-LX78の使用レポを書いてみます。
ドルビーアトモス以外の基本性能の部分に触れる機会がありませんでしたので。
アトモス、DTS:X、どうでもいい人に。

これを、のたのた書いていると新型の発表があるでしょう。



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SC-LX78ハンドリングレポート。 その1

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パイオニアのAVアンプSC-LXシリーズ、最近この中の「SC-LX78」を検索して来られる訪問者さんが目立ちます。

これは僕が最近、記事の予告に「SC-LX78」と書いているからに他なりませんが、この時期これに関心があるという方は確実にいらっしゃる様です。

この時期とは、DTS:Xに対応する新型の発表を間近に控えているという時期ということです。

150609-1.jpg前にも書いたように、この時期にあえて購入を検討する価値は?

今回からは、自身でSC-LX78を約8ヶ月使用した、そのハンドリングレポートを書いておきます。
云わばSC-LX78へのレクイエムでもありますが、参考にしていただきたいです。

初期のレビューとセッティングのツボについてはこちらの記事に書いてあります。

まずは、SC-LX78を稼働させるに必要な「スピーカー構成と配置について」です。

ここではドルビーアトモスには触れません。(もう散々やりましたから)
なので従来型の配置について触れます。むしろ、こっちの需要の方が現実的にはあるでしょう。

では今日の本題はここからです。
SC-LX78には、7.1chから9.2chの選択の内、どんな構成と配置がおすすめなのか?

150111-2平面図.jpg現在、基本の配置はサラウンドバックスピーカー込みの7.1chが、現在のサラウンドの主流と言って良いかと思います。
(この図は以前の9.2ch配置で、それに天井2本を加えたものです。)

しかし最初の選択で皆さんが悩まれる要因は、「サラウンドバックスピーカーを置くべきか、どこに置くか」・・などではないでしょうか?
これは視聴位置の後方にサラウンドバックスピーカーを置くと仮定して、その距離が視聴位置から1m程度取れるならば設置はOKだと思います。

また、設置の高さはサラウンドスピーカーより高い位置でも、そんなに違和感は無いと感じました。
なので、サラウンドバックスピーカーについての「高さ」には、こだわらなくても良いです。

サラウンドバックスピーカーを設置する場合のサラウンドスピーカーの位置は視聴位置の真横が基本となります。

その他の理由でサラウンドバックスピーカーを置かない場合には、出来る限り5.1chの基本配置を取ります。
サラウンドスピーカーはやや後方に置くべきですが、真横になってもダメという訳でもありません。

それとサラウンドバック、サラウンドの各スピーカーが、あまりにも視聴位置に近くなる場合には、サラウンドバックスピーカーをあきらめて、サラウンドスピーカーを出来るだけ斜め後方に遠ざける設置にするという考えもあります。

もう1つの選択肢は、フロントハイト、またはフロントワイドスピーカーのどちらを取るか?・・・ということです。

これは、フロントハイトスピーカーの方をおすすめします。
これでダイアローグリフトが使えるからです。
センタースピーカーが画面の下にあって、セリフの聞こえる位置に違和感がある場合に、これが使えるのは大きいです。設定値を変えて行くと、セリフはフロントハイトスピーカーの位置まで上げる事も可能で、自由に出来ます。

対するフロントワイドスピーカー、実はこれはバーチャルスピーカー機能で十分に代用出来ます。

バーチャルスピーカー機能とは、5.1ch配置のまま11.1chまで拡張するものです。
僕も実際に聴くまではその効果に懐疑的でしたが、SC-LX78のそれは意外にも「使える」のです。

実際以下のケースを経験しましたし、試して頂けたらと思います。

ドルビーアトモス収録のBDソフトを再生すると、SC-LX78の再生モードはデフォルトでドルビーアトモスになってしまいます。
この時の音と(うちのスピーカー配置は5.2.4ch)次の方法で聴く音を比べました。

まず、BDプレーヤー側で、MDMIの音声出力を「ビットストリーム」では無く、「PCM」に切り替えます。
この場合SC-LX78側では、天井スピーカー無しの5.1chを、バーチャルスピーカー機能で11.1chに拡張したサラウンドを聴く事が出来ます。

その音、一目、いや一聴瞭然なのです。(参考ソフトはエクスペンダブルズ3)
音自体、PCMの方が分厚い事に気付くのですが、バーチャル11.1ch再生・・・これにまず、普通の人は文句が無いだろうと思います。十分な臨場感と包囲感を体験出来るからです。

リアル11.1chまで経験した僕が言うのですから、バーチャルスピーカーの効果は有用です。

ここまで言い切れる根拠は何か?

フルバンドフェイズコントロール他の機能が、非常に効いているというベースがあるからだと思います。
隣あったスピーカーのつながりが、「シームレス」とか「スピーカーの存在が消える」などの言い回しをたまに目にしますが、これをリアルに感じられるのは、自分が経験した他のAVアンプには無かった部分であり、スピーカーの無いところに音が定位するという印象も、他とは一味違うものです。

このような効果あってのバーチャルスピーカーの生成に、無理が無いのだろうと感じます。

・・と言うことは、SC-LX78は5.1ch配置のままでも十分使えるのか?

普通に使えます。フロントハイトスピーカーがあればモアベターではありますが。

ただし、サラウンドスピーカーが視聴位置の真横に有るような場合には、サラウンドバックスピーカーのバーチャル効果は出せません。角度が付かないとだめなのですね。

次は0.2ch、サブウーファーの2台使いについて書きます。



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SC-LX78ハンドリングレポート。 その2

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SC-LX78は9.2ch、つまり2台のサブウーファーが接続できます。

以前からどのメーカーにおいても、サブウーファーの2台接続自体は可能でした。
しかし接続は出来るものの、2台をミックスして最適化が出来る訳ではありませんでした。
それが、SC-LX78の代から機種の異なるサブウーファーであっても、2台使用が可能になっています。

これは従来でしたら、接続は出来るが、おすすめはしないという使用方法でした。
しかしこれで後から買い足した別の機種、別の方式のサブウーファーであっても使用が可能になったという事です。

さらに「置き場所を問わず」ということなのですが、これにはある注意点がありますからあとで書きます。

141228-2.jpgウチではフロント側にKEFのXQ60bで、30センチウーファーの下向き。

141228-3.jpgリア側(視聴位置の後ろ)に同じくKEFのQ400bで、25センチウーファーの前向きという、タイプも口径も異なるサブウーファーを使っています。

しかしこの組合せで、2台ミックスの違和感は無いのか?

同時再生では違和感を感じませんが、別々に鳴らしてみると音質と言いますか、音の広がりなどの聴こえ方に雰囲気の違いはあります。
ここが気になる方や、今からサブウーファーを購入予定ならば、当然2台を同じ製品にするのが良いと思います。

では、そもそもサブウーファーの2台使いのメリットは何か?

1つは音像の偏り対策です。

まず、サブウーファー1台の場合、通常は左右どちらかという置き方をすると思います。
そうしますと、どうしてもサブウーファーの鳴っている音が解りますので、そちらに音が引っ張られてしまいます。(リファレンスモデルとされるような大型のスピーカーを揃え、これまたハイエンドなサブウーファーを使用すればまた違いますが)
これが、2台使いでほぼ気にならなく出来ます。

聴感上は、どんな感じになるのか?
1台より2台とすると、イメージはさらに低音が出る・・となりますでしょうか?
しかし実際には量感、重さ、重量感が違って来ます。
そして低音が部屋に充満する密度が上がります。

では、SC-LX78での具体的なセットアップです。

ポイントはサブウーファー側の位相スイッチの選択です。
フロント側に2台配置するのなら、サブウーファーの位相は2台共「正相」で良いかと思います。

しかし1台は前で2台目は後ろ、という場合には双方「正相」であるとは限りません。
ウチがちょうど、そういう環境にあります。

ではどうするか。

手順としては、仮に2台とも「正相」のままオートセットアップ(MCACC)を掛けて構いません。
そして後から位相スイッチを切り替えるようにするのです。
その際には2台それぞれのボリュウムも調整するということになります。

まず、2台とも正相のままオートセットアップを終了後、低音が(LEFch)ほど良く入っているソフトを再生します。
これは5.1chの音楽ソフトが良いです。

この場合に必要となるのが、スマホまたはタブレットです。
SC-LX78本体ではオンスクリーンでのユーザーインターフェイスが弱く、マニュアル設定がやり難いのです。
この点を独自のコントロールアプリである「iControlAV5」で補完しているのです。

150621-2.jpg8インチタブレットと5インチスマホの比較です。
スマホでも何とか使えますが、相対的に文字やボタンは小さくなってしまいます。

150621-4.jpgまず、このiControlAV5でこういう画面を出します。
これは各スピーカーの音量設定が出来る画面です。

ソフトを聴きながら、サブウーファーの1と2を交互にミュートします。

150621-5.jpgそうすると、どちらかのサブウーファーの音が小さい事があります。
その、音が小さい方のサブウーファーの位相スイッチを「逆相」に切り替えます。
これで音が大きくなるはずです。

ここでの疑問点として、「フロント側が正相でリア側が逆相という組合せ」と「その逆の組合せ」ではどうか?ということがありますね。

これはやってみないと判りません。
実際相互を試しますと、重低音の振動に近い部分の音質が微妙に違うのです。
ここはもう、好みで決めるという事になります。

それから、サブウーファー1と2を交互にミュートしながら音量を合わせます。
最後に両方ONにした場合の音量を好みで調整します。

ちなみにSC-LX78側からは、サブウーファーの位相設定について指摘がありません。

と言うことは?・・はい、お察しの通りです。
パイオニアと言えども、ことサブウーファーのセッティングについてはMCACCに全くのお任せとは行かず、マニュアルにて追加の設定が必要だと思って下さい。

サブウーファーの音量調整は長時間やっていると耳に刺激がありますし、正しい音量よりも大概大きすぎになってしまいますので一度で決めず、機会を改めると良いでしょう。

次で、まとめとします。


8インチのタブレットはこれです↓



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SC-LX78ハンドリングレポート。 その3

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SC-LXシリーズを始めとするパイオニアのAVアンプを購入する価値、それは独自のオートセットアップ機能にあります。ここは型落ちとなっても見劣りしないでしょう。

独自のフィーチャーによるオートセットアップ(MCACC PRO)の効果は大きく、実際の聴感は以前書いた通りで、他とは一線を画するものです。

参考にオートセットの設定値を過去の所有製品と比べてみました。

音量設定値 
他のメーカーで感じたような、特定のスピーカーのボリュウムの違和感(大きすぎ)はありません。

距離設定値 
他社との比較を表にしてみました。大きな違いは無いかと思います。
150621-1.jpg

スピーカーの大きさ判定 
他社ではフロントスピーカーが「スモール」判定される場合がありましたが、
SC-LX78ではそのような事はなく、スピーカーの大きさの見た目に合致した判定がされています。

オートセットアップの基本的な設定値に手を加えるとしても、前回書いたサブウーファーに関する事くらいです。

他の設定項目の中で、押さえるべきポイントを書いておきます。

MCACCメモリー 「ALL CH ADJ」
ただし、これの設定にはあるコツがあります。以前の記事を見てください。
ハイエンダー諸氏は「FRONT ALIGN」を好まれるようですが、使用スピーカーの違いでしょうか。

S.RTRV(オートサウンドレトリーバー) 「ON」
150628-4.jpgいわゆる圧縮音声の欠損補正です。ON、OFFの違いは明白で、切れと鮮度が上がります。

特にAAC5.1ch(WOWOWの映画など)ではブルーレイディスクのHDオーディオとの落差を相当縮める効果があります。
CDでもネットラジオでも使えますが、HDオーディオでは元々高音質なために逆に効果は薄いのです。


EQ(イコライザー)  「ON」
S-WAVE(定在波制御) 「ON」
PHASE(位相制御)   「FULLBND」
PHASE C+(LFE位相ずれ補正) 「AUTO」  
ここがMCACC PROの真髄。これらをOFFにする理由がありません。
 
V.SPs(バーチャルスピーカー) 「AUTO」 
実際に設置の無いスピーカーをバーチャル再生します。
前回触れたように、常時ON(AUTO)で使用しても違和感は無いかと思います。

サラウンドを更に追い込みたい場合に有効なのが、Fine SP Distanceです。

150628-2.jpgホームメニューのMCACC PROから、マニュアルMCACCに進んで選択します。

150628-3.jpgテストトーンが各スピーカー間の真ん中に定位するように距離の数値を微調整します。

これでサラウンドの広がりと自然な定位感が変わって来ます。
うちではセンターとサラウンド、それにトップフロントの値を調整してあります。

ハイレゾ再生について
まだ、この分野には造詣が浅いのですが、USBメモリに音源を入れて本機に直挿しした場合と、ユニバーサルプレーヤーのAzur751BD経由の場合の比較をしましたところ、本機への直挿しでは音が味気なく、Azur751BD経由の方が音質は良かったです。

最後に、外部パワーアンプにPMA-2000REを使って、フロント2chを駆動した場合について書いておきます。
AVアンプとプリメインアンプの共存において定石の使い方です。
しかし、デジタルアンプのSC-LX78とアナログアンプの融合はどうか?

この状態で映画を見ますと、パワー感と低音のボリュウムや音質は外部パワーアンプのPMA-2000REが生きます。
しかし他のチャンネルとの微妙な音ずれ(特に低音)を感じます。(これで余計に低音がダブって乗るのかも)
したがって映画の視聴の場合、「トランセンデンス」のような情緒的作品ならば大丈夫ですが、「トランスフォーマー/ロストエイジ」のように全編スピードアクションものでは音ずれが目立って、もう1つマッチしない感じがあります。

一方の音楽ものでも同様にソフトを選びます。
それこそヘヴィメタルのようなハイスピードな音の連続には、微妙に追いつかないといった印象です。
2chステレオ音源ならばまだ良いのですが、5.1ch音源のソフトではSC-LX78単独での再生が無難だと思います。


さて、いよいよ在庫バーゲンが始まったようです。
新型の発表も、もうじきと見ています。

しかしSC-LXの「8」シリーズは、ミドル機狙いでDTS:Xやドルビーアトモスにこだわらない方に、良い買い物となるでしょう。

どうせなら、こっちにしておきますか?↓
ちょっと、もったいないかなあ。

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さて、今後です。
記事更新は未定です。しばらく間が開くかもしれません。


「ドルビーアトモス」について教えてください。

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『何言ってるの?』でしょうか。

むしろ、ドルビーアトモスについて知りたいのは皆さんの方ですよね。(笑)

141107.jpg対応のAVアンプも、2世代目の製品の発表がエントリー機から、ぼちぼち出始めましたし、上映作品も増えて来て、多少は認知度も上がりつつあるようです。

そのためかここ最近、関連の検索ワードでの訪問者さんが目立つようになりました。
しかし、意外と個人の実践者の情報が少ないのは皆さんもお気づきだと思います。

出てくるのは『またお前んとこか』ってな具合でしょう。正直僕自身も恥ずかしいような思いをしています。

正直ドルビーアトモスについては、当分発言するつもりはありませんでした。
理由の中に「映画館のそれ」を未経験だという致命的な事情もあります。

訪問者の皆さんは元々意識の高い方々だと思いますので、それなりの経験をお持ちの方も多いと思います。
つきましては、その実情についてお聞かせいただきたいと思いました。

そこで、アンケートを思いつきました。
オーディオ・ビジュアルファンの皆さんの目線で、ぜひご協力をお願い致します。

ドルビーアトモスは『ぶっちゃけどうなのか?』という疑問の答えが見えて来ましたら、皆さんの参考になるはずです。


お聞きをします質問は、以下の通りです。

まず体験そのものをお聞かせください。


ドルビーアトモスを体験しましたか?

「映画館」と、それ以外の「店頭デモ、試聴会、知人宅(ホームシアター)」「自宅ホームシアター」この3つの内、当てはまる体験、経験の有無を教えてください。

「自宅ホームシアター」の方には「店頭デモや試聴会、知人宅」の体験有無については問いません。



次に、いずれかを体験済みの方は、その感想についてお聞かせください。

答えを決めかねる場合、例えば期待に対してどうだったか、というニュアンスではどうでしょうか?


映画館でのドルビーアトモスはどうでしたか?

「映画館」に限定した感想、印象をお聞かせてください。



家庭用のドルビーアトモスはどうですか?

「映画館」を除く、ドルビーアトモスについての質問です。
つまり、「自宅ホームシアター」「店頭デモや試聴会、知人宅」などの「ドルビーアトモス ホーム」に限定した感想、印象についてお聞きします。



アンケートは以上です。

結果のページでは、棒グラフと円グラフを選んで表示出来ます。
期間につきましては、今月中までを目安に回答数が落ちついたところで、きりにしたいと思います。

ではよろしくお願いします。

※7/5追記 
ご協力感謝します。
スマホ等で結果がご覧になれない方へ。こちらに今時点の結果を貼ってあります。


アメリカン・スナイパー ブルーレイ&DVDセット (初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

皆さんのドルビーアトモス。

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アンケートにご協力、誠にありがとうございます。

この記事を書いている時点で104名の方に回答いただきました。
当ブログのキャパから言ってその数も頭打ちと思いますし、おおよそ傾向も分かって来ました。
このあたりで、まとめをしておきたいと思います。

まず僕が、このアンケートで知りたかった事は、「映画館のドルビーアトモス」と「家庭用のドルビーアトモス ホーム」に違いがあるのか無いのか?ということでした。
それを皆さんの感想から知りたかったのです。

さて、結果はどうだったでしょうか。

まずはドルビーアトモス自体の体験についてお聞きしました。

150712-1.jpg

この結果を別の見方で整理しますと、回答104人中・・

映画館以外での(すなわちドルビーアトモス ホーム)体験者が46人。
映画館のみでの体験者が8人。
両方の体験者が23人。
いずれも未体験者は27人。 

この内、前回の昨年9月のアンケートでは、自宅ホームシアターの実践者(あるいは導入確定者)は6.9パーセントであったのに対し、現在の実践者は22パーセントと確実に増えた状況となっているようです。
ただし意識の高いAVファンの回答なので、世間ではもっと低いでしょう。

今のところ、映画館でドルビーアトモスを体験した人の割合は、約30パーセントという結果になっています。

次に、その映画館で体験したドルビーアトモスの感想をお聞きしました。

150712-2.jpg


では映画館以外で体験したドルビーアトモス ホームの感想はどうだったのしょうか。

150712-3.jpg

アンケートの出だしでは「映画館」の方にハイ上がり(とても良いが多かった)傾向が見えたものの、結果として「ホーム」と似通った結果となっています。

違いは「ホーム」の「とても良い」が少ないことですが、その分「良い」が突出していることから、映画館には及ばないと読む事も出来ますがどうでしょう。
おそらく映画館の方が印象は良いと思われるのですが、僕自身が体験するまでこの事に言及出来ません。

また、映画館であれば上映作品による差と設備の違い、ホームならば使用機器や環境の違い、ソフトの違いや体験者の経験など、細かい部分について変動要因があるわけですが、その辺りの追求はもう僕個人の仕事ではありませんからね。

いずれにしてもドルビーアトモス ホーム、これは概ね良いと評価されているようです。
大半の方はほぼ満足されることでしょう。

コメントいただいた田舎の健太さんをはじめ、これから導入してみようと思っている方々のご健闘をお祈りしております。

なお、アンケートはデフォルトで8月3日まで投票出来ますのでそのまま継続しておきます。
現在の結果の方は、ここから見ることが出来ます。

これでドルビーアトモスについての記事はきりです。
個人的なドルビーアトモス体験のファースト・シーズンは終了です。
次に言及するのは映画館を体験してからにします。


次は別のものに目を向けてみようと思います。



仕切り直しのドルビーアトモス。

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正直なところですね・・アンケートをまとめた後でモヤモヤが残りました。
おそらく皆さんもそう感じたかも知れません。反応で何となくわかります。

僕自身からすれば、ドルビーアトモス ホームの感想について「意外な結果」が出たからであり、皆さんは『おいおい、それで納得するの?』といったところでしょうか。

その事が後を引いていた訳ですが、なぜ「良い」という感想を多くの皆さんが持たれたのか?・・この部分について考えてみました。

多くの皆さんが体験した試聴会では、悪いものを聴かせるはずは無く、セッティングには気を使っているはずで、ベストな音を聴かれた可能性が高いのでしょう。

一方でこちら側はどうか?・・うちではベストな音を引き出せていないのか・・。

実際うちで聴くアトモスの不満点はこの図にあります。
150801-1.jpg
アトモスの特徴である音像イメージを分かりやすく言えば、部屋をお椀ですっぽり覆うような感じなのだと思われるのですが、そのお椀(ドーム)が形成されてないのです。

赤線の範囲が、僕の部屋で聴くアトモスの音場のイメージです。
ちょうど甲子園球場のバックネット裏から見たような、あるいはホームから見て、アウェー側に屋根の無いサッカースタジアム?のようなイメージ。

お椀ならばこの赤線は円になるはずです。
本来あるはずの天井が抜けているために、頭上を左右に横切るはずの音は自分の後頭部上を通ります。
前方までお椀がかぶさっていませんから、ここの空間の音像定位は物足りず、当然前後に抜ける音の移動は、その軌跡がはっきりしません。

このような聴こえ方であるからして、良い評価は出来ないのです。(過去記事はこちら)

しかし、多くの皆さんが「良い」とされた、その再生環境との違いは何なのか?
この辺りを考えていました。

まずは、天井スピーカーの位置が部屋の後ろ側に偏り過ぎていないか?(こちらの記事で触れています。)

これについては、視聴位置に応じたドルビーの推奨位置を守っており、あえてその推奨位置を外して前よりに移動したとしても、そもそも天井スピーカーは添え物程度と言えるような稼働率の低さであり、積極的に音場形成に寄与しているとは、今のところ思えません。
なので天井スピーカーの位置自体で、アトモスの音場効果が大きく改善されるかは疑問です。

では他の要因は何か?
実はまだやりきれていない事が一手、残っていました。

それは5.1ch配置の基本である、フロントスピーカーの開き角度60°、サラウンドスピーカーは正面から120°・・。
つまりITU-R勧告によるスピーカー配置です。
実際SC-LX88、78の取説にはそのように指定があります。

これがうちの場合はどうだったか・・。

この事について、実証をしているその途中なのですが、経過を追ってダラダラ書いていると結論が相当先送りになってしまいます。なので今の時点で先に書いておくべきことがあります。

ドルビーアトモス ホームの実践においてITU-R配置、これを外すとまず、ベストなアトモス音場が得られないようです。
特にフロントスピーカーの開き60°については、これは守った方が良いかと。

ITU-R配置と天井スピーカーの組み合わせの再考・・ドルビーアトモスについて言及しないとしておきながらも、この事を試さずにでは中途半端だろう・・

そういう訳で、ドルビーアトモス ホーム導入記のシーズン2、いや、1.5かな?
ドルビーアトモスを見極めるため、もうちょっと悪あがきしてみます。

次回から詳細を。


実はアンケートはまだ実施中です。(8月3日まで)
まだの方は滑り込み投票、よろしくお願いします。



こちらの新型をそろそろ見たいものですね。↓
PIONEER SC-LX58


ITU-R配置の検討。 その1

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うちで聴くドルビーアトモス、これの出来がどうにも今ひとつだったのは何でか?
まず基本的なスピーカー配置から見直しを考えました。

やはりメーカーの指定するスピーカーの配置というものがあるわけですから、これに準じるべきか・・
パイオニアのSC-LX78の取説には5.1ch配置の場合、フロントスピーカーの開き角度が60°、サラウンドスピーカーは正面から120°と指定されています。

これはITU-R配置に準じたもので、サラウンドスピーカーの角度には100°から120°という許容範囲があります。

うちのスピーカー配置は、視聴位置がスクリーンから3m
フロントスピーカー間50°
サラウンドスピーカーまで104°でした。

150809-1.jpg

まず図面上でフロントスピーカー間を底辺とする正三角形を描き、その頂点はどの辺りかを見てみると、視聴位置から45.5cm前となり、その位置では偶然にもサラウンドスピーカーの角度も120°になることが判りました。

150809-2.jpg

つまり、視聴位置を44.5cm前に移動すれば、ITU-R配置が可能という事です。
元の3mという視聴位置はスクリーンの大きさから設定したもので、プロジェクターの画素がほとんど見えない位置なのです。
しかし、ここから約45センチ前というのはかなりの移動量です。

ともあれ、テストということでイスをその位置まで前に出してみました。
そこでは100インチの画面は視界いっぱいに広がり、映画館の前から3分の1くらいの席で見るような感じになります。

さて、音はどうか?
やはり、でした。

この前の記事で図にした音場のイメージ、あの前側の部分、頭上から前の方にかけて音が埋まります
そして前後の音の移動感、これもようやく出てきました
サラウンドの方の聴こえ方も、後ろが広く相当に「遠く」なります。

なんてことだ」・・です。

ドルビーアトモスの音場感は明らかに改善します。しかしこのままでは実用上、無理がありました。

スクリーンが近すぎるゆえ、やはり画素が目立ってしまい、画質が荒くなってしまいます。
ブルーレイがDVDに近くなって残念な感じになります。

それに画面が視野のほとんどを占めるため、いわゆる目の箸休め的な余裕がなくなって、圧迫感があり、疲れるのです。
映画館のような没入感を良しとしても、家庭では色々なソースを視聴するのに適しません。
個人的に、この位置は却下でした。

スクリーンメーカーのシアターハウスのHPでは、100インチワイドの場合の視聴位置は2.8mから3mを推奨とされています。

では視聴位置の移動を45cmでは無く、20cmで妥協すればどうか・・
これも試してみたところ、画素は見えない訳ではありませんが、まあ許容しても良い感じです。

しかし、フロントスピーカー60°が狭くなって54°になり、サラウンドスピーカーは112°となるが、音はどうか?

この続きは次回です。



ところで・・
最初からITU-R配置をとっていれば、ドルビーアトモス ホームの評価も変わったかも知れません。
少なくとも本来の姿を聴き取れていなかった。

そんな条件の出ていない環境で「あんた、ずいぶんと悪く言ったよな」と思われたなら、申しわけ無いと思う反面、果たして60°120°の視聴環境にある人がどれほどいるのかとも思います。

試聴室やデモではあたりまえでも、家庭ではどうか。
その辺りのギャップと実際の感想の比較はどこかであったのか。

この点を書く事で、ご容赦願いたいです。
(従来型サラウンドとの比較に関しては、イコール条件だった訳で、また別の話です。)



シアターハウス

ITU-R配置の検討。 その2

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ITU-R勧告によるスピーカー配置を実現すべく色々とやっています。

なぜなら、ドルビーアトモスの再生には、ITU-R勧告によるスピーカー配置がベストであり、これから外れた配置の場合にはどうやら、本来の姿を聴くことが出来ないと判ったからです。

では前回からの続きです。

スクリーンから3mであった視聴位置を2.8mと決めると、フロントスピーカーの角度は60°を切って54°となった訳ですが、その程度の角度差は許容範囲に入るか否か?

残念ながら60°の時のアトモスを聴いてしまうと、これで妥協は出来ないという感想です。
頭上から前方にかけて、包囲感と定位感が不足します。

これは単に2chでも感じることが出来る聴こえ方の違いの部分、それの差が出てきます。

150801-2.jpg・・ではどうするか。
ここから出来る事はフロントスピーカー自体を動かすしかありません。

以前の画像です。フロントスピーカーはスクリーンの両端ぎりぎりに寄せていました。

よって左右の壁との空間に余裕はありますから、外側に広げることにしました。

150801-3.jpgこれで従来の視聴位置から20cm前に移動したポジションで、フロントスピーカーの開き角度60°を確保しました。
実際この配置で聴くアトモスの印象は大分良くなりました。
左右の壁から出来るだけ離すため、スクリーンに寄せていたフロントスピーカーですが、結果ここまで離れました。

実はこの事が他に利点を産みました。

アトモスでなくても、人のセリフが画面の外から聞こえるというシーンがあります。
このセリフの主のいるべき場所と、スクリーンからやや離れたスピーカーの位置とが、ほぼシンクロする感覚を受けるケースがありました。
裏を替えせば、セリフの出る位置が画面に近すぎると、画面の外にいるはずの人物のセリフが、画面の端から聞こえて、想定される人物の位置とのずれを生じ、リアルでないのです。

150814-1.jpg
一方、サラウンドスピーカーの角度は前方から112°のままでです。
こちらも影響があるはずなので、出来る限り120°にするべく次の一手を考えています。


ホームシアターのフロントスピーカーの位置(開き角度)は、画面の大きさによってある程度決まって来るかと思います。
大きい画面ほどフロントスピーカー間は離れますが、視聴位置も遠くなります。

個人の好みと部屋の大きさによって、その視聴位置も決まって来ますが、特にプロジェクターで大画面を選択した場合には、視聴位置はどうしても部屋の後方になってしまうのではないでしょうか。

その場合にITU-R配置が採れるかどうかということです。

そもそも従来のサラウンド配置は、フロントスピーカーの開きは45°でも良しとしたり、サラウンドスピーカーに至っては真横から後方135°までを許容範囲として、家具配置との折り合いなどもあり、結構アバウトな部分がありました。

しかし今後、ホームシアターを構築するにあたり、オブジェクトベースサラウンドであるドルビーアトモスやDTS:Xが主流になると仮定すると(?ではありますが、そうでなくても)この基本配置は外さない方が良いと思います。

理由とすれば、スピーカーが正しい位置に在るのか、AVアンプ側ではそもそも把握出来ないということがあります。(ソニー機にはスピーカーリロケーションなる機能がありましたけれど、アトモスには手を出していませんね)

考えようですが、無闇な大画面の導入もどうかと思います。
画面サイズが小さい方が、スピーカー配置と視聴位置の設定の自由度が高いからです。

一方で4Kテレビや、4Kプロジェクター(まだとても高価ですが)の場合では、視聴位置を近くに採れるという考えも出来ます。
しかし視野に対して 画面の専有面積が大きすぎると、圧迫感を覚えるというデメリットがあります。


さて、ここまで天井スピーカーについて触れていませんでした。
当然この「位置」についてもこの後再考し、手を打ちました。

次回でそれを。


各社新型AVアンプの前倒しの発表を予想していましたが、意外に例年の通りなのかも知れません。
次世代「Ultra HD Blu-ray」の存在がハード、ソフト共に現在ボトルネックになっていますね。

新型も未だ7ch機で、天井2本仕様までの発表に留まっていますか・・

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ITU-R配置完了。

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ドルビーアトモスの再生には、ITU-R勧告によるスピーカー配置が不可欠と考えて、視聴位置とフロントスピーカーの位置を変更しました。

ここまでの時点で音の雰囲気は変わっていますが、最初に試したあのITU-R準拠のポジションとは何か物足りない気がします。

ならば、残りはサラウンドスピーカーの角度120°をどうするか。
それと当然、天井スピーカーの位置も変更する必要があります。

まずはサラウンドスピーカーから。

図面上のシミュレーションでは、その位置を下げる事で119°までは行けるはずです。
しかし、ある物理的障壁を除かなければなりません。

その障壁と言うのが、こちらの画像に見えています。

150418-1.jpg左の壁とラックの間にあるアルミパネルがついた小さい箱、これがあるために左のサラウンドスピーカーがこれ以上後ろに下がらなかったのです。

この箱は、オーディオデザインのスピーカーセレクター、HAS-3Sです。

実際にはプリメインアンプPMA-2000REと、AVアンプSC-LX78を切り替えるアンプセレクターとして使っているのですが、ラックを新調した際に棚の数が足らず、仕方なくこの位置に置いていたのです。

これの対処としては、タオックのオーディオラック、MSR-4S-DBならではの方法を採りました。
150829-7.jpg当初4段だった、このラックは増築が出来るのです。
なので棚板を1枚と、長さ100mmの支柱を追加購入し、上からバラします。

150829-8.jpgセレクターは一番下を考えましたが、PMA-2000REが重すぎて、早々に断念しました。

150829-9.jpgPMA-200REとSC-LX78の間にHAS-3Sを収めて再構築しました。

これでサラウンドスピーカーは20cmほど後退しまして、その角度は119°になりました。
もうあと1°・・これがなかなか。
あと3cm程度なんですが、入り口が狭くなるのでもうこれで良いでしょう。

・・しかし賢明な皆さんならば突っ込みどころがありますね。
『配線替えとか機器の入れ替えとか、これだと出来ないだろうに』と。

・・ええ、それにはスピーカーをそのまま動かす訳ですが、スピーカーの下にあるタイルカーペット、これだと全く滑りません。そのため下にニードルパンチを敷きました。
この時、表側を下にすることで滑るのです。
(しかし音がこもる、メリハリが無いようならタイルカーペットは外します)
ラック自体はフットに貼るフェルトが同梱されていますから、向きを変える事はフローリングなら可能です。

さて、フロントが60°、サラウンドが119°で、ほぼITU-R配置になりました。

ここまでの印象としては、最初にテストした視聴位置を前に45cm移動したあのパターン、同じITU-Rでもそちらの方が背面側が広く、サラウンドスピーカーも遠くなるので印象が異なります。

この辺りはサラウンドスピーカーの振り角度をいじってみますが、このまま天井スピーカーの位置の見直しに入ることにしました。(お気づきでしょうが、わりと一気にやってしまう方です)

単純に言うと視聴位置の移動分だけは天井スピーカーも20cm移設する必要があるわけです。

画像を貼っておきます。
今回決定させた配置図です。

150829-2.jpg

それともう1つ。

150829-1.jpg

これの詳細は追って投稿します。


分不相応に高価な代物ですが、ピュアオーディオ思考で買ったものです。
音の劣化、変化は殆ど無いか、解らないと聞いています↓


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ITU-R配置プラス、天井スピーカー配置の考察。

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ドルビーアトモス ホームの、天井(トップ)スピーカーの推奨設置位置については、角度で範囲が指定されている訳ですが、前後方向に随分と幅があります。
そもそも、そうした「幅」がある中でどこを狙うのか・・。

その範囲の意味合いとして、遠い方はフロントハイト、リアハイトスピーカーの位置までを含むものと考えます。
反対に近い方は当然、これ以下だと効果的では無くなる境界と見ます。

範囲の指定があるケースにおいてはおおよそ、その真ん中付近でほぼ間違いは無いだろうと思います。
トップミドルスピーカーを(天井2本)試した時も、ベストな位置はそうでした。

しかしながら、一般家庭の事情というものがあります。 
下の図は天井(トップ)スピーカー4本の場合の推奨位置を、うちの部屋で試した視聴ポジション別に表したものです。

図中の番号1は従来の視聴位置、2は今回の見直しで決めた視聴位置、3は最初にテストしたITU-R配置に合致する視聴位置です。

150829-1.jpg

見ての通り、視聴位置は部屋の中央に近いほど天井スピーカーの前後の配置間隔は広く取れるようになるのですが、反対に視聴位置が後方寄りですと、フロントハイトスピーカーの流用には無理が出てくるのがわかります。(範囲から外れてしまいます)

今回見直した、2の天井スピーカーの位置が前後等分でないのは、施工時の誤差です。前が遠い方なので良しとしました。
別の言い方で施工ミスとも言いますが。(笑)

さらに下の図は、2の今回設定した視聴位置における、天井スピーカーの設置範囲を上から見たものです。
150829-3.jpg
推奨範囲自体の大きさは前後共に同じなのですが、実際の部屋に照らすと後方には壁があるために、トップリアスピーカーの設置位置は限られています。したがって今回も手を付けていません。

一方でトップフロントスピーカー側の設置範囲にはだいぶ余裕があります。

しかし、天井スピーカーを4本設置する場合には、視聴位置から等分配置が基本とされていますから、それを守ると、トップフロントスピーカーは図の位置となりました。
推奨範囲の中ですが、前後の天井スピーカーの間の距離は狭い方ギリギリと言って良いような位置ではあります。

これをあえて無視して、トップフロントスピーカーをもう少し前側に設置したらどうか?
・・しかし、ここまでの冒険は見送ります(笑)

ここまでを見ても、やはり今後、天井スピーカーを含むホームシアターのプランにおいて、部屋の中央近くに視聴位置を取ることがカギになるかと思います。


ついでに、この辺りをもう少し掘り下げましょう。

以下の図面は、天井スピーカーの位置を含めた3種類の配置パターンです。
フロントスピーカーを通る円と、天井スピーカーを通る円を書いてみました。
基本、視聴位置を中心とした同心円です。

従来の配置。
150829-4.jpg
円そのものが全体に大きいです。対して天井スピーカーの円は小さいです。

視聴位置は、いま見ると後方に寄り過ぎの感があります。


今回、見直した配置。
150829-5.jpg

フロントスピーカーの間隔を広げた分、天井スピーカーも10cmほど外に、前側には視聴位置と同様に20cm移設しています。

全体に円はやや小さくなって、内側と外側の円の大きさが近づきました。

しかし相対的に視聴位置が、まだ後ろ寄りな感はあります。


視聴位置を45cm前にした、ITU-R配置準拠の配置。
150829-6.jpg


天井スピーカーの位置は想定ですが、推奨範囲の真ん中付近に位置しています。

円は全体にだいぶコンパクトになります。天井スピーカーの円との大きさも近いです。

サラウンドスピーカーの距離もフロントスピーカーのそれに近くなっています。


以上の3つの図面から、僕の言いたいイメージがお解りでしょうか?

円の大きさはサラウンド音場の広がりではありません。
これは密度と言うか、まとまりを表しています。

実際、上から順にサラウンドは良くなると思っています。

この円、スピーカーサークルとでも言いましょうか、それが部屋の大きさに対して大きすぎない事
そして天井スピーカーは、「頭上」の意識では無く前後左右に広く・・。

視聴位置を部屋の中央に近くすべきという根拠は、上の要件を得るためです。

一方で画面のサイズを大きくするほど、難しくなるというのは頭に入れておく必要があります。


今回、ITU-R配置プラス、天井スピーカー配置の見直しが終わりました。
ただでさえハードルが高い天井スピーカーの設置ですが、ベースのITU-R配置については、それが暗黙の条件のごとく触れられません。

これがドルビーアトモスの導入で見落としている、天井スピーカー以外のハードルとも言えます。

果たして、みなさんのお宅ではどうでしょうか?


さて、この環境で、肝心のドルビーアトモスはどう変わって聴こえるのか?
アップミックスである汎用サラウンドモード「ドルビーサラウンド」についても、その印象が変わりました。

この配置でまた見直してから再評価すべきと考えていたところ、一昨日SC-LX88、78、58のファームウェア更新があるとの情報を知りました。

内容はドルビーアトモスの最新バージョン対応との事です。
早速PCにてダウンロード(USBにて更新のみ)してみましたら、天井スピーカーの仕事具合が変わっているようでした・・。

この続きはまた。


このアングル方式のお陰で、横方向の移動は容易ですが、トップフロントスピーカーは取付け自体をやり直しています。
150902-1.jpgこれで何度目の工事か・・天井へのネジ止め工事としては都合5回目ですね。
(アホか。いやサラウンド馬鹿です)


画像のケーブル
 ZONOTONE SP-330MEISTER/BL(ブルー・1M) スピーカーケーブル(1m単位で切り売り可能です)...

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